ふだん髪の毛を洗っていて、シャンプーの泡立ちが悪いなと感じるときはありませんか?
その状態、もしかしたら「髪の毛がシリコンやポリマーなどの被膜に覆われている状態」かもしれません。
洗った感が得られなかったり、美容室でも薬剤が浸透しなかったり時間がかかってしまったりしてしまうようなちょっと負の状態です。
10数年前に「結っても跡がつかない髪」を謳い文句にシリコンがたっぷりと含有されたシャンプーやトリートメントが市場を席巻している時代があり、美容師が泣かされていました。
その頃は美容師側からシリコンは良くないですよと伝えたりすることでお客様の教育ができましたが、今は美容師よりもインフルエンサーの発信のほうが目立ちやすい時代。プロの担当美容師さんよりも素人のインフルエンサーさんの言葉に耳を傾けていないですか?
髪の毛にいいものを見つけるためにも、ぜひプロのアドバイスも参考にしてみてください。
シャンプーの時に泡立たないのではなく泡立ったあとで消えていく現象についても記事を書きました。こちらもぜひ。
髪の毛が泡立たない原因
前述の通り「髪の毛に皮膜が張っている」からです。
ではその被膜はいったいなぜ髪の毛にあるのかと言うと、普段のシャンプーやスタイリング剤に原因があります。
巷ではノンシリコンシャンプーが人気となっていて一般的にシリコンに対する意識が高まっているように感じますが、実際のところシャンプーよりもトリートメントにシリコンが多く含まれています。
お風呂上がりに髪の毛の手触りやクシ通りを良くするために必ず含まれる成分です。シリコンと同じくポリマーも髪を皮膜し手触り感をよくしてくれるのでトリートメントに配合されています。
初期のノンシリコンシャンプーを使用していた方はわかると思いますが、シャンプー後にきしみがすごかったのではないでしょうか。髪を皮膜するシリコンを削りに削った結果、髪を保護する被膜を犠牲にしていました。
最近のノンシリコンシャンプーではきしみを感じることはほとんどないと思います。
シリコンを省いた代わりにポリマーなどのコーティング剤が代用されていたり、トリートメントに多く配合されている場合があります。
市販品が悪いわけではなく美容室専売品のものでも「サラサラ」「まとまり」「結ってもあとがつきにくい」をウリにしているものに多く多用される傾向があります。
髪の毛が泡立たないときの改善・対処方法

泡だたない髪の毛を改善するためにはシンプルに「被膜やポリマーを除去する」こと。
家庭でできないこともないのですが、どの程度がいいのかがわからない状態で下手なことをしてしまうよりも、美容師(プロ)におまかせするのが一番だと思います。
ただ、どこの美容室でもできるかというと意外とそういったわけではなく、ただ複数回シャンプーして終わりというところもあります。クレンジング力の強いシャンプーを用いることもあるのでやり方は様々ですが、通常のシャンプーだけでは落とせないと思っていただいていいと思います。
信頼できる美容師さんがいて対応してくれるということであれば一番いいのですが、なんて伝えていいかわからないですよね。(そもそも美容師側が提案するべきですが、、、)
もし当店のお近くであれば各メニューの料金にポリマーやコーティング除去の料金も含まれているので相談していただければ対応させていただきます。
髪の被膜対処後のホームケアについて
ある程度きれいにできた髪の毛ですが、家に帰ったら同じことになるのではないかと懸念されるかもしれません。
被膜のない髪をキープするためにご家庭でもできることもあるので参考にしてほしいのは以下のたった2点だけ。
- シャンプーやトリートメントはしっかりとお湯で流す
- トリートメントを根本から付けない
①シャンプーやトリートメントをしっかりと流す
ものにもよりますが、シャンプーやトリートメントには少なからず「コーティング成分」が含まれています。ノンシリコンシャンプーであってもシリコンはなくてもポリマーは含まれていることもあります。
これはしっかりと流さずにいると蓄積されていき、けっきょくまた皮膜された髪の毛になってしまいます。
まれにトリートメントは少し残るくらいがしっとりして良いということを言う方もいますが、髪の保護で大切な成分は髪の内側にしっかりと入ってくれているので表面に残っているのは余分なものです。
特にダメージの強い毛先部分は必要以上に吸い込みやすいので、できる限り残らないようにしっかりと流してあげるようにしましょう。
②トリートメントを根本から付けない
トリートメントはダメージがあってごわつきやすい部分をスムースにするものとなっており、そのために油分やコーティング剤が多く使われています。
髪の毛は毛先になればなるほど生え始めてから長い年月が経過しているので、通常であればダメージは毛先側のほうが多くなっていきます。
なのでダメージレベルの低い根本につけてもトリートメントとしての意味が少なく、しかも流しにくいのでどうしても余計な被膜が残りやすい傾向にあります。
まずは毛先につけてから中間へとなじませていくイメージでつけるようにしてください。もちろんしっかりと流すこともお忘れなく。
シャンプーの泡立ちが悪いときのまとめ
- 原因はシリコンやポリマーなどによる皮膜形成
- 対処方法は美容室での皮膜除去
- ホームケアはしっかりと流す
- 根本からトリートメントを付けない
洗い流さないトリートメントもものによっては効果の薄いアイテムも多いのですが、今回は省いて説明をしました。
美容室でもシャンプーの泡立ちの悪いお客様の来店は少なくはないので、継続なアドバイスができればと思っています。
被膜のある髪の毛はツヤが出やすい状態ではありますが、髪の内部に栄養が入りにくい状態でもあるので素材がきれいにはなっていません。
できれば髪の毛の内側から補修し、自然なツヤが出てくれるような環境が作れるように「髪質改善メニュー」に取り組むようにしてください。
髪の毛で気になることなどがあればお気軽にご連絡ください。
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